営業電話は何時にかけるべきか。36万件の架電ログ
「夕方のほうがつながる」「朝一番は避けろ」。テレアポの時間帯には通説が多い。どれが本当なのか、363,229件の架電ログで答え合わせをしました。
調査概要
- 調査名
- 架電ログの時間帯別 通電率調査
- 集計期間
- 2025-12-17 〜 2026-08-21
- 母数
- n = 363229
- データ出所
- 自社データ(株式会社NoLimit)
- 集計対象
- つながった件数 ÷ かけた件数。かけた件数は呼び出しを開始した全件。時刻は日本時間。
- 除外条件
- 社内・テスト発信・土日を除外。
「夕方のほうがつながる」は本当か
テレアポの時間帯には、現場ごとの言い伝えがあります。夕方のほうが担当者がつかまる。朝一番は忙しいから避けろ。昼休みにかけても無駄。月曜の朝と金曜の午後は取れない。どれか一度は聞いたことがあるはずです。
ただ、それを数字で確かめたという話は、あまり出てきません。人が電話をかけた記録は残りにくいですし、残っていても社外には出てこないからです。
NoLimitのインサイドセールスが記録した363,229件の架電ログを、時間帯ごとに割りました。呼び出したうち相手につながった割合を、通電率と呼びます。まずは実測値を見てください。
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36万件の架電ログで見た、時間帯別の通電率
| 時間帯 | 通電率 | 母数 |
|---|---|---|
| 9時台 | 88.2% | 36,254 |
| 10時台 | 88.4% | 34,987 |
| 11時台 | 87.4% | 47,714 |
| 12時台 | 73.5% | 3,215 |
| 13時台 | 88.5% | 40,145 |
| 14時台 | 86.5% | 40,176 |
| 15時台 | 86.6% | 49,515 |
| 16時台 | 85.4% | 44,136 |
| 17時台 | 81.0% | 62,745 |
| 18時台 | 69.9% | 3,526 |
| 19時台 | 59.2% | 639 |
通電率は、つながった件数 ÷ かけた件数です。
通説の答え合わせ
「夕方のほうがつかまる」→ むしろ少し落ちる
17時台81.0%。9時台から16時台までの85.4%〜88.5%と比べると、4〜7ポイントほど低い数字です。それでも8割はつながっているので、悪い時間帯というわけではありません。夕方だからつかまりやすい、という上乗せが確認できなかった、ということです。
はっきり落ちるのは18時からです。18時台69.9%、19時台59.2%。終業時刻をまたぐと目に見えて下がります。
担当者が外回りから戻る、会議が終わる、という感覚そのものは間違っていないのだと思います。同じ理由で相手も動いているぶん、席を外している時間も増える。差し引きゼロか、少しマイナス。そのくらいの話のようです。
「朝一番は忙しいから避けろ」→ 避ける理由はない
9時台88.2%。全時間帯で3番目に高い数字です。10時台88.4%、11時台87.4%と並べても差はほとんどありません。
始業直後は朝礼やメール処理で手が離せない、という話はよく聞きます。それでも電話は取られています。朝一番を空けている現場は、いちばんつながる時間を1時間ぶん捨てていることになります。
「昼休みは無駄」→ 4件に3件はつながる
12時台73.5%。前後の時間帯より14ポイントほど低く、たしかに落ちます。
ただ、つながらないわけではありません。4件に3件はつながっています。「昼はかけても無駄」と言い切れるほどの落ち方ではありませんでした。
「月曜の朝と金曜の午後は取れない」→ 曜日の差は1.2ポイント
月曜87.1%、火曜86.7%、水曜85.8%、木曜87.0%、金曜86.3%。35万件を曜日で割っても、最大差は1.2ポイントでした。
曜日と時間帯を掛け合わせた55区分(5曜日×11時間帯)で見ても、上位は金曜10時台89.8%、木曜13時台89.7%、火曜13時台89.6%。いずれも午前から昼一番に集まります。曜日を変えても、つながりやすい時間帯は動きません。
本当の分かれ目は、17時からの下り坂
4つを並べると、ひとつのことが見えてきます。時間帯を選び分けて稼げる差は、思ったより小さいということです。9時台から16時台までの7区分は、3.1ポイントの幅しかありません。この中でどこを選んでも、通電件数はほとんど変わりません。
動くのは17時からです。16時台85.4%から17時台へ4ポイント、18時台へさらに11ポイント、19時台へさらに11ポイント。相手の終業時刻をまたいだところから、1時間ごとに落ちていきます。
件数に直すと分かりやすくなります。同じ1,000件をかけたとき、つながるのは13時台なら885件、10時台なら884件、17時台なら810件、18時台なら699件。同じ人数、同じリスト、同じトークで、かける時刻を変えるだけの差です。
何時にかけるかを選び分けるより、17時から先に何時間流すか。通電件数を決めているのは、そちらです。
明日から、架電表をどう組むか
- 温度の高いリスト、当たり直しの効かない重要リストは、9〜11時台と13〜16時台に置く。この7区分は率がほぼ同じなので、どこに置くかはメンバーの稼働で決めてよい。
- 主戦場は7時間ある。時間帯を選び直すより、その7時間の稼働率を上げるほうが、通電件数への効き方は大きい。
- 17時以降は、率が落ちることを承知のうえで残リストの消化にあてる。18時台69.9%、19時台59.2%。
- 曜日でリストを振り分けるのはやめる。差は1.2ポイントで、組み替える手間に見合わない。
- 昼休みを完全に空けているなら、一度だけ試してみる。率は落ちるが、4件に3件はつながる。
まとめ
- 「夕方のほうがつながる」は確認できなかった。17時台81.0%は9〜16時台より4〜7ポイントほど低い。
- つながるのは9〜11時台と13〜16時台。85.4%から88.5%で横並び。最も高いのは13時台の88.5%。
- 「朝一番は避けろ」「昼休みは無駄」も、実測では確認できなかった。12時台でも73.5%はつながる。
- 曜日の差は1.2ポイント。曜日を選ぶより、17時から先に何時間流すかで決まる。
NoLimitは、741,023社の企業データと、そこに紐づく架電の活動結果を自社で保有しています。業種別・規模別・時間帯別に、成果から逆算した架電計画を組めるのは、この粒度でデータを持っているからです。自社の営業数値がこの相場に対してどの位置にあるか知りたい方は、お気軽にご相談ください。
よくある質問
テレアポは夕方のほうがつながるって本当ですか?
確認できませんでした。NoLimitの363,229件の架電ログでは、17時台の通電率は81.0%で、9時台から16時台までの85.4〜88.5%より4〜7ポイントほど低い数字です。8割はつながるので悪い時間帯ではありませんが、夕方だからつかまりやすい、という上乗せはありませんでした。はっきり落ちるのは18時台69.9%、19時台59.2%からです。
テレアポは何時にかけるのが一番つながりますか?
13時台の88.5%が最も高く、次いで10時台88.4%、9時台88.2%でした。ただし9〜11時台と13〜16時台の7区分は85.4%から88.5%の3.1ポイントに収まっており、この中でどこを選んでも差はほとんどありません。
朝一番の営業電話は避けたほうがいいですか?
避ける理由は見つかりませんでした。9時台の通電率は88.2%で、全時間帯で3番目に高い数字です。10時台88.4%、11時台87.4%とほぼ同じ水準で、始業直後だからつながらない、ということはありませんでした。
昼休みに営業電話をかけてもつながりますか?
12時台の通電率は73.5%(n=3,215)で、前後の時間帯より14ポイントほど低い数字です。ただし4件に3件はつながっています。かけても無駄と言い切れるほどの落ち方ではありませんでした。
曜日によってつながりやすさは変わりますか?
月曜87.1%、火曜86.7%、水曜85.8%、木曜87.0%、金曜86.3%で、5曜日の幅は1.2ポイントでした(n=350,691)。曜日と時間帯を掛け合わせても、上位は金曜10時台89.8%、木曜13時台89.7%と、いずれも午前から昼一番に集まります。
営業電話の通電率の平均はどのくらいですか?
呼び出しを開始した全件を分母にすると、NoLimitの実測では全体で85.8%(n=363,229)でした。ただしこれは相手の電話が誰かに取られた割合であり、担当者本人に届いた割合ではありません。受付を越えてキーマンに届く割合は別の指標で、実測26.7%です。
出典・参考文献
- 株式会社NoLimit 自社調査(Salesforce 通話ログ 363,229件) (2026-08-23参照)
この記事を書いた人
NoLimit セールスラボ編集部
NoLimit データ分析チーム